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幸せを呼ぶ

4月9日

の誕生日石

桜石

​概要

桜石とは

京都府亀岡市の限られた地域でのみ産出される「桜石」は、その断面に桜の花びらのような模様が現れる不思議な石です。

桜石は正式には「薭田野の菫青石仮晶(ひえだのきんせいせきかしょう)」という名前で、京都府亀岡市の薭田野町柿花から湯の花温泉にかけての約2キロメートル四方の地域でのみ採れる特殊な石です。

桜石は1922年(大正11年)3月8日に「薭田野の菫青石仮晶」として国の天然記念物に指定されました。


歴史と伝承

桜石の形成過程は地質学的に見ても非常に興味深いものです。約9300万年前の中生代白亜紀に、次のような段階を経て生まれました:


①菫青石(きんせいせき)の生成:花崗岩質マグマが地下から上昇し、周囲の泥岩に高温の熱を加え、菫青石という鉱物が形成されました。菫青石はアイオライトの和名ですね。

②貫入三連双晶の形成:3つの結晶が互いに貫通する「貫入三連双晶」という特殊な構造を形成。これが六角形の花弁状構造の基盤となりました。

③仮晶化と変質:時間の経過とともに地下水などの影響で菫青石が白雲母と緑泥石に置き換わる「仮晶化」が起こります。しかし元の六角形の形状は維持されたまま。微量の酸化鉄が含まれることで、淡いピンク色を呈することも。


この複雑な地質プロセスを経て、桜の花びらのような美しい模様が形作られたのです。


桜石が産出される亀岡市の桜天満宮は、菅原道真ゆかりの地とされており、興味深い伝説が残されています。江戸時代から知られていた桜石は、地元では厄除けや雷避けのお守りとしても重宝されてきました。


語源

桜天満宮の境内から桜の花の形をした石が産出されたのは1300年代と言われており、この頃から「桜石」と呼ばれるようになったそうです。

この寺の桜石が世間に広まったのは江戸時代の中頃からだと言われています。昭和の初めには、桜石を紙に包んだ厄除け、雷避けのお守りが参詣者に授けられていました。

​石言葉

「愛」「精神美」「潔さ」

こんな人におすすめ

・ 鉱物マニアの第一歩を踏み出したい

京都を代表する鉱物に興味がある

・形態の面白さや産地の情報に惹かれる


【おすすめ商品】

鉱物データ

・桜石

英語名

Cerasite

和名

桜石

鉱物名


化学式



モース硬度


劈開


屈折率


結晶系


比重


光沢


主な産地

日本(京都府亀岡市)


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